包括歯科診療と聞いて、知っている、わかるという方は患者様ではまずいらっしゃらないと思います。
歯科医師でも3、いや4割くらいの先生は何のことやら?となるかもしれません。
なぜでしょうか?それは保険診療では包括歯科診療を行うことは難しいからです。
どういうことでしょう?
例えば、歯科医院に真面目に通っていつもメインテナンスなどの定期検診も欠かさず通っているのに虫歯や歯周病に悩まされている人がいるかと思えば、ほとんど歯科医院に通わずともあまり虫歯、歯周病に悩まされていない人がいると思いませんか?なにが違うのでしょうか?
それは虫歯菌、歯周病菌の存在や種類または、かみ合わせがそれぞれ違うから。さらには、他の生活習慣や治療選択、通う歯科医院選びなど多くの要素が原因になります。
それを踏まえた上で例を一つ上げます。
ある人が虫歯の治療で歯科医院に行った場合に通常の歯科治療で、その虫歯がどのくらい大きいかをX線で調べて、虫歯を取り、埋めました。その後、通常のメインナンスには通っていたけれども、その2年後にはまた虫歯になったとします。
程度問題はあれど、日本の一般的な治療では、そんなに珍しいことではないのですが、これなぜでしょう?
このような治療を歯科医師の間では1歯単位の治療などと呼ぶことがあります。
つまり、その1本の虫歯を見て、正確に治療はしたかもしれませんが、そもそもなぜ虫歯ができたのか?
その方のお口の中の虫歯菌や歯周病の量、種類はどのような状態であったのか?
かみ合わせは問題ないのか?生活習慣はどうであったか?などの他の要素について考慮をしていない治療ということになります。そのような場合、その部分の治療は正確に行われていても、原因が他にあったりする場合にはその治療の結果は長く維持されません。
逆にこのようなことをすべて考慮して歯科治療を行うことを包括歯科治療または1口腔単位の治療と言います。
包括歯科治療で虫歯菌や歯周病菌の量、種類を調べていれば術前にその方のリスクを知ることができるため、それに対する対策を考えることが可能になります。またかみ合わせを考慮して行うことでこちらもリスクを知ることができたり、治療の選択の参考にすることができます。
またかみ合わせは歯科治療において最も大事と言っても過言ではない項目なので、こちらを無視した治療はそれだけでリスクなのです。
1歯単位の治療の中でよく見かける問題例は、インプラント治療において全体のバランスなどを考えずに行われている例です。そのようなケースはその後の治療に大変苦慮します。虫歯や歯周病など他に治療が必要な歯があってもそれを無視して、歯のないところにとりあえずインプラント治療を行っているというようなケースです。
1口腔単位の治療をするような目線で診断をしている歯科医師が、問題点やリスクを患者様と共有した上で結果、患者様の希望などにより、1歯単位の治療を行うことは許容されることと思います。
しかしながら、最初から歯科医師の側が1歯単位の目線で診断、治療することは避けなければならないと考えます。
適切な治療を行い、それを可能な限り
長期的に維持するために
適切な治療を行うためには、まず適切で必要十分な検査が必要です。
しかし、一般的な我が国の治療では術前の検査が不十分であることが知られています。
受診日のその日、初めて歯科医師と話をしてその5分後には麻酔をして、麻酔が効くまでの時間に最低限のX線写真を撮影し、またその5分後には歯を削り始めるということも決してまれではなく、むしろ一般的ではないでしょうか?
もちろん、緊急処置を要するような状況があれば、やむを得ないのですが、これは適切な治療を望まれる場合には不適切と言わざるを得ません。
まずは患者様個々の希望や状況をお聞きし、適切に検査を行いその結果を共有することで、その方のためのオーダーメイドの治療計画を立案し、相談の上決定して行きます。
その方にとっての最善の治療や予防のため、この過程はとても大事です。
十分な時間、材料が必要なため当院ではすべて保険外診療(自由診療)にて診療を行っております。
※峯デンタルクリニックや他院からの紹介などで1本の歯のみの治療を望まれる方は
必ずしも口腔総合検査(歯科ドッグ)などの検査が必要ではない場合もあります。
なぜ、検査、説明にそんなに
時間をとる必要があるのか?
歯科治療はその多くが外科処置であり、行った治療は元に戻すことができないことがほとんどです。
内科での診察やヘアカット、マッサージなどの施術とは違うのです。
医科の手術の際に適当に検査し、説明もそこそこに開始されて違和感を持たない方はいらっしゃらないと思います。歯科医師の行う歯科治療はそのほとんどが後者に似た性質のものです。
手術というと大掛かりなものを想像されるかと思うのですが、小さな手術で言えば、二重まぶたの手術などを想像していただければわかるかと思います。
小さいから、命に関わらないから、といって、簡単な気持ちで行わないのではないでしょうか?
術前に仕上がりやその後の問題やリスクをしっかり説明を受けてから、検査の上望むのではないでしょうか?
歯は目に見えにくいのでどうしてもおろそかにしてしまいがちなのかもしれませんが、機能を失ってしまうと不便ですし、健康にも関わります。また痛みが出てしまったり、見た目に支障が出ることでその方の生活の質を著しく下げてしまうことでしょう。
適切な検査、治療で豊かな生活を手に入れて下さい。そのお手伝いをさせて下さい。
また、その後には定期的な健診(メインテナンス)が必須です。
¥15,000 / 1時間半
¥55,000 / 2時間半
※追加で精密検査が必要な場合は別途費用がかかります
¥5,500 / 1時間
※患者様の状態により時間は変化します。
概ね1時間を予定しています。
追加の費用は¥5,000 / 30分で追加いただきます。
¥5,500 / 1時間
※患者様の状態により時間は変化します。
概ね1時間を予定しています。
追加の費用は¥5,000 / 30分で追加いただきます。
※治療計画により変化いたしますのでお見積りなどで提示いたします。
※初回の検査と通常同じです。
※治療後、間隔や費用はご相談させていただきます。
¥15,000 / 1時間半
¥50,000 / 2時間半
※アポイントメントチャージ(¥5,000 / 30分)は別途費用がかかります。
※追加で精密検査が必要な場合は別途費用がかかります。
¥5,000 / 1時間
※患者様の状態により時間は変化します。
概ね1時間を予定しています。
¥5,000 / 30分で追加いただきます。
¥5,000 / 1時間
※患者様の状態により時間は変化します。
概ね1時間を予定しています。
追加の費用は¥5,000 / 30分で追加いただきます。
※治療計画により変化いたしますのでお見積りなどで提示いたします。
※初回の検査と通常同じです。
※治療後、間隔や費用はご相談させていただきます。
※治療期間は一部分の治療の方から全体の治療の方まで様々ですので、診療時にご相談下さい。
保険診療は我が国が治療を行うための診断方法、治療方法を費用、材料ともに厳格に決めたもので、それを遵守しなければならない診療システムです。
世界でも優れたシステムと言われ、広く多くの国民に平等に医療を提供するために戦後作られたシステムです。そのため、一番のメリットはどの地域でも医療機関でも費用が同じで、安価に治療を受けられる点にあります。しかしその反面、患者一人に注げる時間、労力には限りがあるために、その方に合った治療を提供するという意味では不十分になることがしばしば発生するという点が問題点です。
自費診療とは保険診療を基本とし、患者様が自費(私費)で費用を負担して、通常の保険内の治療より良い治療を選択することができるものです。
みなさんがよくご存知のものでは、銀歯ではなくセラミックスの歯を選択するといった場面です。
こちらは保険外診療(自由診療)とよく混同されてしまうのですが、明確に違いがあります。
上記のように保険診療をベースとしているために、あくまで国の定めたルール内で行われるものであるため、いくら歯科医学的に患者様に利益があるとしても、歯科医師の裁量で治療の方法、順序などを自由に効率的に決めて行くことなどの行為はあまり推奨されません。
保険外診療(自由診療)とはなにかというと、歯科医師と患者様の間で合意があれば、その多くが許容されるものと考えられています。
皆様が一番よくご存知なのは矯正治療です。矯正治療は国の管理のもとに行われているものではありません。(場合により一部保険適応)インプラント治療も本来はこちらに入るとも考えられます。
その患者様にとって最適で効率的な治療を歯科医師が規制されることなく行うことができます。
それは、方法、材料、考え方など多くの部分においてです。
歯科医師を規制するものは医療法、歯科医師法などの法律のみです。簡単に言えば、医師または人として間違った行為でなければ、患者の利益を最優先にできるということです。つまりその患者様のためだけのオーダーメイドな歯科治療を行えるということにほかなりません。
これらを例えるならば、保険診療は国営の回転寿司チェーン、自費診療はそのお店の高いお皿、自由診療は民営の予約制のカウンターの寿司店と考えると理解しやすいかも知れません。
または保険診療は公立の義務教育の学校、自費診療は高等学校以上の学校、自由診療は私立の小中学校、学習塾、家庭教師、セミナー、カルチャースクール、習い事などとも例えられるかも知れません。
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