2021.08.02
補綴コンサル
補綴コンサルと呼ばれる、歯科医院で行われるビジネス手法があるので、それについてお話したいと思います。
補綴コンサルといわれているものはなにか?というといわゆる、患者様に自費の被せ物や治療を受け入れてもらうためにスタッフがマニュアルにそって、営業をかけてくることを言います。多くの歯科医院で取り入れられているのですが、かぶせ物にランクをつけ、セラミックスの中でも、スタンダードセラミックス、ハイパーセラミックス、ウルトラセラミックスなどと名前をつけて価格差をつけて人の心理をついて真ん中の値段のものを選ばせる方法や比較的手の出しやすいお手頃な安いセラミックスを商品ラインナップに入れて患者様が選びやすいようにして保険治療より単価を少しでもあげようという方法です。
ビジネスとしては、なんらおかしな方法ではないですし、違法でもなんでもありません。スタッフ(資格のない歯科助手やトリートメントコーディネーターと呼ばれるスタッフなど)がパネルと価格表を持ってきて、セラミックスの方が長持ちしますよ、保険よりは少しでも高いものを入れた方が・・・と営業をかけるのですが、これにはいささか違和感を感じざるを得ません。また、当院ではこれをあまり推奨致しません。なぜかというと当院は、真の患者様利益の追求が医院理念だからです。自分の両親や家族、恋人、大切な友人の治療をするときに治療にランクをつけて、そこそこいい治療、保険よりは良いなどの治療をやることはないと思います。そのため、ビジネスの色の強い安価な保険外治療というものに対して、少し疑問を持つのです。ではどう考えているかというと、行われるべき治療は①保険治療か②適正価格で提供される、その方に最適と歯科医師の考える保険外治療の二択と考えます。
保険治療は国が多くの国民に健康に必要な最低限度の治療は平等に提供されるべきであるという考えの元に作られたものです。我が国の医療では良くも悪くも保険治療に影響を大きく受けています。保険治療は全国どこの歯科医院に行っても同じような価格で一定レベルの医療が受けられるという光の部分と、個人にあったオーダーメイド(個人の希望を尊重できないなど)の治療は受けられないという影の部分があります。そのため保険というのがある意味では規制になってしまうこともあります。しかし保険外という領域に出て規制が解かれたのであれば、医師としてもっとも最適な治療を患者様に提供するべきと考えます。そのため、保険か、保険外かという概念は良いのですが、良い保険外治療、少しランクの落ちる保険外治療というのはどうでしょう???かぶせ物の材料選択、方法はとても重要なことであるために当院では基本的には担当歯科医師がなぜその材料なのか、なぜその方法が必要なのか、必要でないのか説明させていただきます。もちろん費用についても、ご予算に応じて提案させていただきます。
※歯科医師の十分な説明の後、悩まれていらっしゃる場合や歯科医師には聞きづらい質問などある場合は歯科助手や歯科衛生が対応させていただきます。患者様と我々で納得の行く治療選択をするサポートをさせていただきます。
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